※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
どこかの街の路地裏にある飲み屋街。
そこにひっそりと営業するバーがある。
店名は「アサヒトチ」。
ここでは住宅にまつわる話が集まってくる。
今日もまた一人、悩みを持ったお客様が足を踏み入れた。
促されるまま耳を傾けると、どうやらここに集まる客は、家にまつわる話をしているようだ。何かの役に立つと思い、バーの客たちの話に集中した。
ブランド物のストールを巻いたマダムの話
……リビングの吹抜、明るくて開放感があってとても気に入っているわ。でもねえ、吹抜って空調が効きにくいのよね。空調を強くするぶん、電気代がかかる気がするわ。今はZEH住宅のような断熱性能の高い家も普及しているみたいだし。そういう家にすれば、吹抜の開放感と快適な温度の生活が両立できたかもしれないわね。取り入れたい設備や仕様と快適性のバランスを、よく考えても良かったわ……
プラムの香りをまとったレディの話
……それでね、旦那が「住宅ローンは1円でも少ない方がいい、頭金を出せるだけ出そう」って言ったの。営業さんは「頭金ゼロ円の人もいるくらいなので、頭金は生活の余裕を残せるように設定してください」って言ってたのに。住宅ローンは払えているけど、貯金がないからなんだか不安なのよね。ちょっと旅行に行こう、っていうのも難しいし。FP相談を利用して、頭金はその後の生活の余裕を考えた額にするべきだったわ……
懐かしそうに話すおしどり夫婦の話
……確かにあの時は大変だったわね。あなたが糖尿病だって診断されて、住宅ローンが組めなかったのよね。住宅ローンの審査って健康状態も大事なのね。住宅ローンは健康なうちに組むべきね。でも結局、私の名義でなんとか住宅ローンが組めたから良かったわ。共働きなんだから、どちらが組んだっていいと思うの。これからは食事と運動に気を遣って、健康も取り戻していきましょう……
濃い目のハイボールを舐めている紳士の話
……いやあ、知らなかったんだよ。クレジットカードのキャッシング枠が借入金とみなされて、住宅ローンの審査に不利になるなんて。俺なんて、使わなくなったクレジットカードも持ったままだったから、返済負担率が基準よりオーバーしちゃってたんだよ。住宅ローンを組む前は、クレジットカードやカーローンなんかも整理してから審査をしないと不利になるんだな……
ぼそぼそと話す黒ぶちメガネの男の話
……住み始めてから欠陥が見つかったんだよ。中古住宅だったから何かあるかもとは思っていたんだけど、本当にあったからショックだったなあ。お金はかかるけど、引渡し前の内覧会のとき、プロのホームインスペクターに同行してもらうのはどうかって営業さんに言われてたんだよな。そのときはお金がもったいないから自分の目で確認すればいいと思ってたけど、今となっては後悔しかないな……
後れ毛が目立つご婦人の話
……もう本当に嫌。洗濯物を各部屋から集めて回って、1階の洗濯機で洗濯して、干すのは3階のベランダ。乾いたら2階のリビングに運んで畳んで分けて、また各部屋に収納して回るの。やってられないわ。今度のボーナスで洗濯乾燥機を買うって旦那と約束してるの。少しは楽になると思う。あとから知ったけど、家事動線が考えられた家っていうのもあったんだって。デザインにこだわるあまり、家事動線を考えていなかったわ……
ふと、名刺を見つめながら思った。この店のマスターは、ただのバーテンダーなのだろうか? それとも、住まいに関する知識を持つ案内人なのだろうか?
グラスの中で揺れる氷を眺めながら、静かに席を立つ。
「さて、次は本当に良い家を探しに行こうか。」
その足は、確かな未来を手にするため、朝日土地建物の店舗へと向かっていった。
住まい選びの新しい一歩を踏み出したいあなたも、ぜひ朝日土地建物へお越しください。経験豊富なスタッフが、理想の家探しをサポートいたします。
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。