「もし金利が上がったら、住宅ローンの返済って大丈夫なのかな…」
「これから子どもの教育費や生活費もかかる中で、ローンの返済にムリが出たらどうしよう」
「将来の安心と今のゆとり、どちらも手放したくない」
「固定金利だと安心感はあるけど、金利が高いし…」
住宅ローンを考え始めた時、最初にぶつかる壁が「金利タイプ」の選択です。変動金利? 固定金利? それぞれの特徴は何となく知っていても、「うちの家計にはどれが合っているのか」はすぐには分かりません。
この記事では、それぞれの金利タイプがどんな特徴を持ち、どんな家庭に向いているかを丁寧に解説します。安心して住宅ローンを選べるように、あなたと家族の未来に寄り添った視点でお届けします。
住宅ローン3つの金利タイプ
住宅ローンを組む際、まず知っておきたいのが「金利タイプ」の違いです。
金利の仕組みは複雑に思われがちですが、基本的には大きく分けて「変動金利」「全期間固定金利」「固定金利期間選択型」の3種類。それぞれの金利タイプには、金利の変動リスクや返済額の安定性などに違いがあり、ライフプランや家計状況に合った選択が重要になります。
ここでは、それぞれの金利タイプの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
変動金利とは
変動金利とは、借りた後も金利が変わる可能性のある住宅ローンです。半年に一度、市場の金利動向に合わせて見直される仕組みで、景気や政策の影響を受けやすいのが特徴です。
かつては「マイナス金利政策」により、金利が非常に低く、多くの方が選ぶ人気の金利タイプでした。しかし、2024年3月に日銀がマイナス金利を解除して以降、変動金利は少しずつ上昇をはじめ、「今後も上がるのでは?」という声も増えています。
それでも、住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査(2025年4月)」によると、住宅ローンを利用した方の79.0%が変動金利を選んでおり、依然として人気の金利タイプと言えます。
【メリット】
他の金利タイプに比べて、現在も比較的低い金利が設定されているのが魅力です。毎月の返済額を抑えられるので、「少しでも支払いを軽くしたい」という方に向いています。
【デメリット】
金利が今後さらに上がれば、返済額が増えるリスクもあります。家計に余裕がない場合、将来の金利上昇が大きな負担になることもあるため、注意が必要です。
【こんな方にオススメ】
・子育てなどで今は出費が多いけれど、将来の収入アップが見込める方
・返済にある程度のゆとりがあり、金利上昇にも対応できる方
・金利動向に関心があり、こまめに見直しや借り換えを検討できる方
変動金利は、「今の支出を抑えたい」というニーズに応える一方で、「将来の変化」にも備える姿勢が求められる選択肢です。
全期間固定金利とは
全期間固定金利とは、住宅ローンを借りた時の金利が「完済までずっと変わらない」タイプの住宅ローンです。例えば35年ローンを組んだ場合、金利も毎月の返済額もずっと同じです。景気や政策で金利が上がっても、影響を受けることはありません。
全期間固定金利を選んだ方は、「住宅ローン利用者の実態調査(2025年4月)」によると、8.8%にとどまっています。
全期間固定金利で代表的なのが、フラット35です。フラット35は家族構成や住宅性能により、借入れ当初の金利が引き下げられる場合もあります。
【メリット】
メリットは、将来の金利変動に左右されずに「毎月いくら返すのか」が最初から最後まで確定していることです。家計の見通しが立てやすく、安心感があります。特にこれから教育費や老後資金を計画的に準備していきたい家庭には、大きな強みになります。
【デメリット】
デメリットは、金利が変動金利よりも高めに設定されていることです。2025年12月現在も、全期間固定金利はフラット35で融資率9割以下だと年1.97%、融資率9割超だと2.08%が最も多い金利で、変動金利よりも0.5%以上高くなっています。ただし、将来的に金利が上昇すれば、「全期間固定金利にしておいて良かった」となる可能性もあります。
【こんな方にオススメ】
・家計を安定させたい方
・今後の金利上昇が心配な方
・変動リスクを避け、返済計画をしっかり立てたい方
全期間固定金利は、「将来の安心」を重視する方にピッタリの選択肢です。毎月の支払いをずっと一定にできることは、家族の暮らしを守る上で大きな力になります。
固定金利期間選択型とは
固定金利期間選択型とは、「最初の一定期間だけ金利が固定されるタイプ」の住宅ローンです。たとえば「10年固定」を選んだ場合、最初の10年間は金利が変わらず、その後は「変動金利になる」または「再度固定金利を選ぶ」ことになります。
「住宅ローン利用者の実態調査(2025年4月)」によると、12.2%の方がこのタイプを選んでいます。
【メリット】
このタイプの大きなメリットは、「一定期間だけでも安心して返済計画を立てられる」という点です。変動金利よりもやや高めですが、全期間固定金利よりは低めの金利で借入れができ、家計にもやさしいバランス型と言えます。
特に、2025年現在のように将来の金利上昇が不安視されている局面では、「まずは10年間だけ固定しておこう」といった選択が安心感につながります。
【デメリット】
ただし、固定期間が終わった後は金利が変動する可能性があり、将来的な返済額が読めなくなる点には注意が必要です。固定期間終了後の変動金利には、「5年ルール」「125%ルール」が適用されないので、毎月の返済額が跳ね上がる可能性があるのです。
最初の金利が低いからといって油断せず、固定期間終了後の資金計画も視野に入れておくことが大切です。
⇒参考記事:知っておきたい 家計を圧迫させない住宅ローンの知識 5年ルール・125%ルール
【よくある固定期間の例】
3年/5年/10年などが一般的です。
【こんな方にオススメ】
・子どもが小さく、今後の家計をある程度コントロールしたい方
・一定期間内に繰上げ返済や借り換えを考えている方
・今は固定の安心感が欲しいけれど、将来は見直してもいいと考えている方
固定金利期間選択型は、「最初の〇年を安心して乗り切りたい」という方にとって、バランスの良い選択肢です。ただし、その後の動きも想定した上で、計画的に利用しましょう。
ライフプラン・性格別オススメの金利タイプ
住宅ローンの金利タイプを選ぶ上で大切なのは、「家計」だけでなく「家族の暮らし方」や「自分たちの性格・価値観」に合っているかどうかです。例えば、金利のニュースに敏感になってストレスを感じる方もいれば、変化に柔軟に対応できる方もいます。
ここでは、ライフプランや性格別に、どんな金利タイプが向いているかをご紹介します。
共働きで安定収入があるご家庭
→ 変動金利がオススメ
毎月の収入にゆとりがあり、将来の昇給なども見込めるなら、低金利の恩恵を受けやすい変動金利を選ぶと良いでしょう。こまめに金利の動向をチェックできる、情報感度の高いご家庭に向いています。
※なお、今後の金利上昇リスクを想定し、繰り上げ返済の準備や借り換えの選択肢を持っておくと安心です。
育児中で出費が多く、家計を安定させたいご家庭
→ 固定金利期間選択型(10年固定など)がオススメ
子どもが小さい時期は、教育費や生活費の見通しがつきにくく、少しでも家計を安定させたいという方も多いはず。10年固定にしておけば、その間は返済額が変わらず安心です。
「今は余裕がないけれど、10年後は働き方も変わっているかも」と考えるご家庭にとって、変化に備えた柔軟な選択肢となります。
将来のことを細かく考えるのがストレスな方/精神的な安定を重視する方
→ 全期間固定金利がオススメ
「金利が上がるかも」と常に心配したくない方には、借入れ当初から完済まで金利が一定の全期間固定金利が向いています。返済額がずっと変わらないので、将来の生活設計も立てやすく、金利変動におびえなくても良いのです。
月々の返済額が少し高めになりますが、「安心をお金で買う」と考えると、価値ある選択と言えるでしょう。
定年退職が視野に入っているご家庭
→ 全期間固定金利 or 固定金利期間選択型(短期)がオススメ
収入が限られてくる時期には、返済額が突然増えるようなリスクは避けたいもの。完済まで全期間固定金利にしておくか、退職までの期間に合わせて5年固定などの選択型を使い、退職前に返済を終えるスケジュールを意識しましょう。
金利タイプは途中で変更できるか
住宅ローンは、一度契約したら終わりではありません。返済中でも「借り換え」をすることで、金利タイプを変更したり、金利の低いローンに乗り換えたりすることが可能です。
特に最近のように、金利が上がり始めている状況では「そろそろ変動金利は不安かも」「固定にしておいた方が安心かもしれない」と感じる方もいるでしょう。そんな時の選択肢が、「借り換え」です。
⇒参考記事:借り換えのメリットとタイミング
「ローンは変えられるもの」と知っておくだけで、今後の安心感が全く違います。金利が動いている今だからこそ、見直しのチャンスを逃さず、自分たちの暮らしに合ったローンを選び直すことも、賢い家づくりの一部です。
まとめ
住宅ローンの金利タイプには、それぞれにメリット・デメリットがあり、完璧な「正解」はありません。大切なのは、金利の数字だけにとらわれず、「自分たちの暮らしや価値観に合っているか」という視点で選ぶことです。
今は低金利が魅力的に見えても、将来の不安が常につきまとうなら、全期間固定金利の安心感を選ぶのもひとつの考えです。逆に、ある程度のリスクを取ってでも返済額を抑えたい方には、変動金利や固定金利期間選択型が合っているでしょう。
また、団体信用生命保険の充実度も、視野に入れなければいけません。
⇒参考記事:団体信用生命保険って必要? 住宅ローンに「もしも」の備えを
住宅ローンの金利タイプ選びは、家を買う上でとても重要です。しかし、すべてを自分たちだけで決めようとすると、不安や迷いで前に進めなくなることもあります。
そんな時こそ、不動産のプロに相談してみませんか? 朝日土地建物では、住宅ローンに詳しいスタッフが、お客様のご状況を伺いながら最適なご提案をいたします。
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