「老後の資金が心配。でも、自宅を売ると住む場所がなくなる……」
そんな思いから『リバースモーゲージ』という言葉に関心を持たれた方も多いのではないでしょうか。

確かに、自宅に住み続けながらお金を借りられる仕組みは、一見すると夢のような話に思えます。ですが、その裏には知っておくべき「落とし穴」も潜んでいます。

今回はリバースモーゲージの基本的な仕組みとともに、利用する際の注意点や、他に考えられる老後資金の調達方法について解説します。
「老後の資金を増やしたいけれど、どうしたらいいのか…」
「子どもに迷惑をかけたくない」
そんな不安を抱える方に読んでほしい記事です。

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージとは、住んでいる自宅を担保に生活資金などを借入れ、契約者死亡時に担保不動産を売却することで借入を返済する融資制度です。自宅に住み続けながら生活資金の借入ができて、元本の返済は死亡後になるため、老後資金の調達に向いています。

リバースモーゲージは、主に60歳以上のシニア層を対象にしていて、老後の生活を豊かにすることや、老人ホームへの入居費用を工面するなどの目的で利用されます。この、一見いいことずくめに見えるリバースモーゲージですが、様々な問題点があります。

リバースモーゲージの問題点とは?

変動金利は返済額が変わる

リバースモーゲージの多くは変動金利タイプです。金利の変動によって返済額が変わるのです。しかもリバースモーゲージの金利は2.5~5%と高めの設定です。

返済額の上昇で家計を圧迫することがないよう、余裕を持った返済計画を立てることが大切です。

評価額の低下により返済が発生するおそれがある

リバースモーゲージを扱う金融機関では、定期的に担保不動産の評価額を見直します。評価額が下落した場合、融資限度額も下落します。

契約した当初の融資限度額ぎりぎりまで借入をしていた場合、融資限度額を超えた借入と判断されます。その場合は存命中でも差額の一時返済を求められるため、注意が必要です。

資金の使途が限られる場合がある

リバースモーゲージは、商品によっては使途が限定されることがあります。例えば住宅ローン型だと家の購入やリフォームなど、住宅関連の用途にしか使えません。旅行などに使うと契約違反になるので気をつけましょう。

使途が限定されない場合でも、事業用資金としての利用や投資用不動産の購入には使えません。資金の不正利用が発覚した場合、一括返済が求められるので注意しましょう。

借入限度額が通常の住宅ローンの借入金額よりも低くなる傾向がある

リバースモーゲージでは、融資限度額が不動産の評価額の50~70%程度に抑えられます。不動産の売却は数十年先になるため、担保評価はやや低めに見積もられるのが一般的です。

資金の使い道によっては、通常の住宅ローンのほうが適している場合もあります。

年齢制限がある

リバースモーゲージはシニア向けの商品のため、多くに年齢制限が設けられています。60歳以上を対象としている商品が一般的で、50~55歳以上から利用できる商品もあります。年齢制限の上限は80歳としている商品が多いです。

長生きするほどリスクが発生しやすい

リバースモーゲージで借入が可能な金額は、住宅の価値をもとに計算されるため、上限があります。長生きすると上限を超える可能性があり、高齢になってから生活費がまかなえなくなるというリスクがあるのです。

また、長期の返済リスクを抑えるため、期限付きのプランを提供している金融機関もあります。期限付きの場合、契約期間満了よりも長生きしていれば、元金と利息を一括返済しなければなりません。一括返済できない場合には、自宅を売却することになります。自宅を売却しても残債がある場合、借金を背負うことになります。

高齢者が自宅を失い借金を背負うことは、これ以上ないリスクだと言えます。

リコース型は相続人に負担が残る

リバースモーゲージには、リコース型とノンリコース型の2タイプがあります。最も大きな違いは、契約者の死後に物件を売却して借入金の額に満たなかった場合に、相続人に返済義務が発生するかどうかです。

リコース型の場合、相続人に残債の返済義務が発生します。死後に相続トラブルの火種を残すことにもなりかねないため、リスクについて理解した上で検討することが大切です。

ノンリコース型を選んだ場合でも、返済不要の残債部分は債務免除益とみなされて、一時所得となって所得税を課税される場合があるので注意が必要です。

  リコース型 ノンリコース型
担保物件の売却後、債務が残った場合の返済義務 あり なし
金利 低め 高め

家を遺産として残せない

リバースモーゲージを利用すると、契約者の死亡後には自宅を売却するか、金融機関へ譲渡する形となります。つまり、相続人に家を遺産として残すことはできません。

ただし、相続人が望めば、元本に相当する金額を金融機関へ支払うことで家を引き継ぐことは可能です。その時はまとまった資金が必要になるので、注意が必要です。

リバースモーゲージを利用する際には、相続人全員の了承を得てからにしたほうが良いでしょう。

リバースモーゲージ以外の選択肢は?

リバースモーゲージ以外の選択肢として『リースバック』があります。リースバックは不動産会社に家を売り、賃貸借契約を結ぶことで、そのまま住み続けることができる契約です。売却して得た資金は、何に使っても自由です。

相場より安く買われたり、家賃が高めだったりという問題点はありますが、老人ホームなどの施設に入居するまでの間は住み続けたいという期間限定なら、リバースモーゲージよりも向いていると言えます。

まとめ

リバースモーゲージは、自宅を担保に老後資金を確保できる仕組みとして注目されていますが、決して万能な制度ではありません。

「これで本当に大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、他の選択肢にも目を向けてみることをオススメします。老後の暮らし方や資金計画は、人それぞれ異なるもの。だからこそ、専門家と一緒に「自分に合った方法」を見つけていくことが大切です。

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