「みらいエコ住宅2026事業って、どんな住宅が対象になるの?」
「補助金はいくらくらい受けられるの?」
「自分たちの家づくりにも関係があるのかな?」
この記事では、こうした疑問にお答えしながら、2026年実施の「みらいエコ住宅2026事業」の概要・対象となる住宅や世帯・補助金の額・利用時の注意点を分かりやすく整理します。
これから家を建てる方や購入を検討している方はもちろん、「将来のために住まいの性能を見直したい」という方にとっても、住宅選びの判断材料として役立つ内容になっています。ぜひ参考にしてみてください。
みらいエコ住宅2026事業の目的
みらいエコ住宅2026事業は、省エネ性能の高い住宅を普及させ、将来にわたって安心して暮らせる住環境を整えることを目的とした国の支援制度です。この背景には、国が掲げる2050年カーボンニュートラルの実現があります。
住宅は一度建てると長期間使われるため、断熱性能や省エネ性能の違いが、長い年月のエネルギー消費量や光熱費負担に大きく影響します。
そこでこの制度では、ZEH水準住宅や長期優良住宅、さらに高い省エネ性能を持つGX志向型住宅の新築に加え、既存住宅の省エネリフォームなども支援対象としています。これにより、「性能の高い住宅をより選びやすくする」環境づくりを後押ししています。
みらいエコ住宅2026事業は、目先の建築コストだけでなく、将来の暮らしや住宅の資産価値まで見据えた住まい選びを支える制度といえるでしょう。
補助対象となる住宅の性能と対象世帯/補助額
みらいエコ住宅2026事業では、一定の条件を満たす新築住宅と既存住宅のリフォームが補助対象となります。住宅の種類や建て方だけでなく、性能や立地条件も重要なポイントです。
| 区分 | 内容 |
| 新築住宅 | 注文住宅・分譲住宅・賃貸住宅 |
| リフォーム | 既存住宅の省エネ改修(戸建・マンション) |
| 床面積 | 50㎡以上240㎡以下 |
| 工事時期 | 令和7年11月28日以降に工事着手したもの |
住宅※1 の新築(注文住宅・分譲住宅・賃貸住宅)
| 対象世帯 | 対象住宅 |
補助額 ( )は1~4地域 |
|
| すべての世帯 | GX志向型住宅※2 |
110万円/戸(125万円/戸) | |
| 子育て世帯 または 若者夫婦世帯 |
長期優良住宅※2,3 |
75万円/戸(80万円/戸) | |
| 古家の除却を行う場合※4 | 95万円/戸(100万円/戸) | ||
| ZEH水準住宅※2,3 |
35万円/戸(40万円/戸) | ||
| 古家の除却を行う場合※4 | 55万円/戸(60万円/戸) | ||
※1:以下の住宅は、原則対象外
①「土砂災害特別警戒区域」、「急傾斜地崩壊危険区域」又は「地すべり防止区域」に立地する住宅
②「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外」かつ「災害レッドゾーン(災害危険区域、地すべり防止区域、土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域又は浸水被害防止区域)内」で建設されたもののうち、3戸以上の開発又は1戸若しくは2戸で規模1,000㎡超の開発によるもので、都市再生特別措置法に基づき立地を適正なものとするために行われた市町村長の勧告に従わなかった旨の公表に係る住宅
③「市街化調整区域」のうち、「土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る。)」に立地する住宅
④「市街化調整区域以外の区域」のうち、「土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る。)」かつ「災害危険区域」に立地する住宅
※2:「GX志向型住宅」は環境省において実施、「長期優良住宅」及び「ZEH水準住宅」は国土交通省において実施。
※3:賃貸住宅の場合、子育て世帯等に配慮した安全性・防犯性を高めるための技術基準に適合することが必要。
※4:住宅の新築にあわせ、建替前に居住していた住宅など建築主(その親族を含む)が所有する住宅を除却する場合。
補助対象住宅に求められる性能
みらいエコ住宅2026事業では、補助対象となる住宅に対して、一定以上の省エネ性能・断熱性能が求められています。住宅の種類ごとに、基準の高さが異なります。
| 各対象住宅の要件 | GX志向型住宅※5 | 長期優良住宅・ZEH水準住宅 | |
| 断熱性能 | 等級6以上 | 等級5以上 | |
| 一次エネルギー消費量の削減率 | 再エネを除く | 35%以上
(一次エネ等級8) |
20%以上
(一次エネ等級6以上) |
| 再エネを含む | 原則100%以上※6 | - | |
| 高度エネルギーマネジメント | HEMS※7の設置等 | - | |
※5:建築事業者がGXの促進に対する協力について表明等(温室効果ガスの排出削減のための取組の実施、省エネ性能を満たす住宅の供給割合の増加など)することとする。
※6:戸建住宅、共同住宅の別に応じて、基準値はそれぞれ下表のとおりとする。
【戸建て住宅(立地)】
| 右記以外の地域 | 寒冷地又は低日射地域 | 都市部狭小地等又は多雪地域 |
| 100%以上 | 75%以上 | 要件なし |
【共同住宅(階数)】
| 1~3 | 4・5 | 6以上 |
| 75%以上 | 50%以上 | 要件なし |
※7:他の機器との接続が可能な規格に適合することが必要。(接続の是非は居住者の判断)
既存住宅※8 のリフォーム※9
| 対象住宅※10 | 改修工事 | 補助上限額※11 |
| 平成4年基準を満たさないもの | 平成28年基準相当に達する改修 | 上限:100万円/戸 |
| 平成11年基準相当に達する改修 | 上限:50万円/戸 | |
| 平成11年基準を満たさないもの | 平成28年基準相当に達する改修 | 上限:80万円/戸 |
| 平成11年基準相当に達する改修 | 上限:40万円/戸 |
【リフォームの補助対象工事】
| 必須工事 | 開口部、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、 エコ住宅設備の設置の組合せ※12 |
| 附帯工事※13 | 子育て対応改修、バリアフリー改修等 |
※8:賃貸住宅や、買取再販事業者が扱う住宅も対象に含まれる。
※9:「先進的窓リノベ事業」、「給湯省エネ事業」及び「賃貸給湯省エネ事業」(これらを総称して「連携事業」という。)とのワンストップ対応の実施を予定している。
※10:「平成4年基準を満たさないもの」とは平成3年以前に建築された住宅など、「平成11年基準を満たさないもの」とは平成10年以前に建築された住宅などが該当する。
※11:補助額はリフォーム工事の内容に応じて定める額を合算した額。
※12:「『リフォーム前の省エネ性能』と『リフォーム後の省エネ性能』に応じた改修部位や設備の組合せ」をあらかじめ指定・公表する。
※13:補助対象となるのは必須工事を行う場合に限る。なお、連携事業は必須工事とみなす。
申請時期と注意点
みらいエコ住宅2026事業の補助を活用するためには、申請時期と事前確認が重要です。内容を知らずに進めてしまうと、補助対象外になる可能性もあります。
【申請時期のポイント】
補助対象となるのは、2025年11月28日以降に工事へ着手した住宅です。
・新築住宅:基礎工事に着手した日
・リフォーム:対象となるリフォーム工事に着手した日
契約日ではない点に注意が必要です。
※申請するのは事業者です。
【注意点】
・注文住宅の場合、建築事業者によって補助対象の住宅が建てられない場合があります
・住宅の種類によって、対象世帯や補助額が異なります
・立地条件や性能要件を満たしていない場合、補助対象外となる場合があります
・補助金は予算に上限があり、申請状況によっては早期終了の可能性があります
【事前に確認しておきたいこと】
制度をスムーズに活用するためには、次の点を早めに整理しておくと安心です。
・検討中の住宅が、どの区分(GX志向型・長期優良・ZEH水準)に該当するか?
・補助対象となる世帯条件を満たしているか?
・他の省エネ補助制度との併用が可能か?
・選びたい建築事業者が、補助対象となる住宅を建てられるか?
不明点がある場合は、早めに設計・建築・不動産会社の各担当者に相談することが、結果的に問題解決までの遠回りを防ぐことにつながります。
まとめ
みらいエコ住宅2026事業は、省エネ性能の高い住宅やリフォーム方法を選びやすくするための支援制度です。補助金額だけでなく、断熱性能や省エネ性能、将来の光熱費や住み心地、そして長く安心して住み続けられるかどうかといった、住まいの本質的な価値を考えるきっかけになる点が大きな特徴です。
住宅は一度選ぶと、何十年という長い時間をそこで過ごすことになります。だからこそ、目先の価格や間取りで判断するのではなく、「どんな性能を備えた家で暮らしたいのか」という視点も大切です。みらいエコ住宅2026事業を上手に活用すれば、将来の暮らしを見据えた住宅選びがしやすくなるでしょう。
これから家づくりや購入、リフォームを検討される方は、補助制度の有無にとらわれることなく、制度をツールとして活用しながら、自分たちに合った住まいの性能を考える材料として役立ててみてはいかがでしょうか。